1人目を日本で、2人目をオーストラリアで出産しました。
2人目妊娠発覚後すぐに摂取をすすめられたものの一つが
ヨウ素添加塩=iodised salt
文字通りヨウ素が添加された塩のことで、海外ではスーパーで普通に売られています。
このヨウ素添加塩について気になることがあったので、文献を参考にまとめてみました。
ヨウ素とは?
ヨウ素と聞いて思い浮かぶのは
「海藻類」
ではないでしょうか。
その通り、海藻類に多く含まれている人間の必須栄養素で、全身の細胞の代謝を調整する役割を果たす
「甲状腺ホルモン」
を作っています。
↓の「甲状腺」で分泌されるホルモンですね。
<画像出典:甲状腺とそのはたらき>
不足しても過剰に摂取しても甲状腺の機能が低下しますが、特にヨウ素欠乏の状態が続くと
・疲労感
・便秘
・冷え症
・うつ
・肌荒れ
・頭髪の乾燥
・体重増加
・筋力低下
などの症状が。
子供なら発育の遅れや聴覚・運動機能への影響があります。
また、ヨウ素は胎児の骨格、中枢神経系などの成長・発達に欠かせない要素。
妊娠中に欠乏すると胎児の脳の発育が遅れるため特に注意が必要です。
妊娠発覚後すぐにヨウ素添加塩の摂取をすすめられたのにはこういう理由があったのですね。
ヨウ素添加塩が日本に存在しない理由とは?
ヨウ素添加塩は日本の市場には存在していません。
理由は、日本ではヨウ素は食品添加物として認められていないため。
見たことも聞いたことも無いという方も多いのではないでしょうか?
私は日本に暮らしていた頃はもちろんのこと、海外に暮らしていても2人目を妊娠するまでは全く知りませんでした。
では、なぜ日本ではヨウ素が食品添加物として認められていないかというと、 必要性が無いからです。
海に囲まれた日本で、日本人は日常的に海産物、特に海苔わかめ昆布などの海藻類を摂取して育ってきています。
それに加えて日本の土壌にはヨウ素が豊富。
その土壌で栽培された野菜や穀物を摂取することによっても体の中にヨウ素を取り入れているため、日本ではヨウ素の欠乏が問題になることはありません。
確かに、カルシウム不足ビタミン不足 などはよく耳にしますが、ヨウ素欠乏 ってあまり聞きませんよね。。。
世界にはヨウ素欠乏が深刻な国がたくさん
一方。。。
世界にはヨウ素の欠乏が深刻な国がたくさんあります。
などが原因であったり、また、日本と同じ島国でも英国ではヨウ素欠乏が深刻な問題であることを考えると日常的に取り入れる食事内容そのものであったり、と要因は様々です。
中には食塩へのヨウ素の添加が法的に義務付けられている国もあるほど。
我が家が暮らすオーストラリアの土壌はヨウ素の含量が少ないと言われています。
ヨウ素欠乏が問題になっていることを感じることはありませんが、
など、考えるとヨウ素欠乏が深刻化しないよう対策が施されていることがわかります。
甲状腺の数値が。。。過剰摂取に注意!
我が家では平日の食事はほとんど日本食。
味噌汁は日常的に飲みますし、ワカメや海苔、昆布なども頻繁に食事に取り入れています。
でもここはオーストラリア。
上述の通り、ヨウ素欠乏対策として食塩にヨウ素、そしてほとんどのパンにはヨウ素添加塩が。
ヨウ素が添加されていない食塩もありますので自宅での食事には融通がききますが、一旦外に出れば
ヨウ素が添加されている食品は避けられないのが現実。
血液検査で甲状腺の数値を指摘され、数ヶ月後の再検査ではまた正常値に戻る、ということが2人目が生まれて数年後に一度。
そして昨年の血液検査でもまた甲状腺の数値を指摘される→再検査で正常に戻る、ということがありました。
ヨウ素が添加物として認められている国に暮らしつつ、日常的にヨウ素が豊富な食材を体に取り入れている場合には過剰摂取という点にも気を配っていかなくてはいけないと考えさせられました。
海外在住ならその国のヨウ素欠乏状態と対策としてどんな製品が市場に出回っているのかなどを頭に入れつつ、日常的に自分達が口にしている食事と合わせて一度考えてみると良いですね。
ちなみに、2人目妊娠中は言われるがままにヨウ素添加塩を使っていました。
知っているか知らないか。
正しい情報を頭に入れるのはとても大切なことですね。。。
ヨウ素を過剰に摂取しないために参考にしている
「ヨード制限食」
をベースに、日々気をつけていることをまとめた記事です↓
ヨウ素添加塩とは?海外在住なら気をつけた方が良いと思う理由まとめ
ヨウ素欠乏という視点から見ると、当たり前と思ってきた日本の食がどれほど恵まれているかを再確認させられます。
何事もそうですが不足しても過剰になってもいけないですよね。
ヨウ素欠乏やヨウ素過剰摂取についてあまり考えている人はいないと思いますが。。
ずーっと健康体だった人間が血液検査で再検査って結構ショックだったので。。
同じく海外に暮らす方達にもシェアできたらなと思って記事にしてみました。
お役に立てたら幸いです。